独立開業をお考えのかた

事業を始めたいとお考えのかた、ビジネスプランを思い描かれているかた。
そのようなかたのために事業が事業が軌道にのるまでの期間をフォローアップさせていただきます。

■創業計画書の策定支援
■スピーディーな実績管理の実現支援
■創業融資・創業補助金の申請支援
■税務関係の届け出
■労災保険・雇用保険の加入手続き
■健康保険・厚生年金保険の加入手続き

創業の前に考えること

これから創業をお考えの方におすすめなのが、デイトレードです。設備資金が約30万円、運転資金が300万円あれば十分創業できます。1年程度で1億稼いだかたもおられるそうですし、子育ての傍らでも数千万円稼いだ主婦のかたもおられるそうで、約10%の人が儲けているそうです。良いノウハウの本も、システムも開発されているようですし、自宅で十分可能です。経費は手数料と通信費だけです。競合関係もなく、手を引くことも瞬時で可能です。一番確実な創業ではないかと思います。 こんなことを書きますとほとんどのかたがそんな博打がしたいわけではないと怒りだされるかもしれません。しかし考えてみてください。

いまお考えのビジネスプランはデイトレードよりリスクは低いのですか?
それとも期待リターンは高いのですか?


実際に事業を始められる場合、事務所・店舗や器具備品等の先行投資が必要になります。これだけで少なくとも数百万円はかかります。さらに商品を仕入・従業員を採用することになります。これも当然に資金の先行支払となります。そしてその大部分は二度と戻ってくることはありません。ふつう創業は一生一度の博打なのです。(博打という言葉が気に入らないようなら賭けや勝負という言葉に読み替えていただければ結構です。)
さらにお客さまを探さなければなりません。ニーズをもった人は沢山いるのかもしれませんが、そのひとたちがイコールあなたのお客さまではありません。精密な市場調査に基づきニーズのある人の数を掴んでも、あなたのお客さまの数は掴めません。立地がよいから大丈夫だろう、ニーズが強いから成り立つだろうという考えは問題を単純化しすぎているです。
したがって、創業に当たっては、綿密な計画を練り、ひとつの問題に対し、三度の「なぜ」を繰り返し、それが確実に実現可能であることを確かめてから着手すべきなのです。

ハイリスクハイリターンという言葉があります。本当にそうなのか考えられたことがありますか。一旦リスクが顕在化すればリターンはもうありえません。そうであればハイリスクはローリターンであり、ハイリターンを得るためには、どれだけリスクを減らすことができるかということになることがご理解いただけると思います。

創業で使う順序

多くの創業者のかたが、先に資金をつぎこんでから融資を検討されます。そのような方は金融機関を納得させられる計画をお持ちでないことが多く、融資も不調に終わることが多いようです。
まず資金を使いたがるのは、一歩を踏み出したい欲求が強いからだと思われます。その奥には不安や焦りがあると思われます。それで後戻りできないように自分を追いつめているのが、第三者の目からははっきりと見て取れます。しかし、この方法は破滅への道に思えます。
失敗しないためには力を温存することです。それは綿密な計画を立てることです。計画が確実になれば、仕事への理解も深まり、将来に対する展望も開け、他人に対しても堂々と説明できるので支援者も増えていきます。
何よりもよいことはお金がいらないことです。創業時にどれだけ綿密に予測しても、思いがけない出費が確実に発生します。それに備えてできるだけ資金を温存すべきです。
計画の作成中に、頭では考えがまとまらず、堂々巡りになるときはその原因は二つです。ひとつはデータ不足で結論を出せないとき、もうひとつは結論がでているのにそれを認めたくないときです。
ひとつめのデータ不足のときはそれ以上いくら考えても同じですので、足を使ってデータを補充するしかありません。散歩にでて人の行動を見る、本屋で立ち読みする、喫茶店でコーヒーを飲む、こんなときにハッと閃いて結論がでることがあります。こんなときはいままで考えていたことを忘れることです。意識では忘れていても頭では覚えているものです。意識から消すことで新しい考えが生まれ、結論が降りてくることがあります。
ふたつめの結論がでているのに認めたくないときは、自分でははっきりと認識できませんが「何かが違う」という考えがでたときなのです。自分で論理的に組み立てたと思われるモデルと今まで蓄積された知識に基づく感覚が瞬間的に出した正解に食い違いが生じているのです。このような場合はモデルの欠陥を見つけ出し修正するしかありません。
これがうまくいかないときは、ノートを用意します。見開きにして左のページには中央に縦線を引き、左にメリット、右をデメリットにします。案を思いつくたびに、その案のメリット・デメリットを書き込みます。書いたらしばらく放置してもういちど見ます。修正点が見つかればすぐ修正し、それを数回繰り返すとほぼ完全になります。次にデメリットの欄にある各項目をどうすれば解決できるかを考え、解決案を右ページに書き込みます。必ず複数の考えを出して比較することが大切です。間違いがないと確信できたときは、デメリット欄にチェックをいれます。すべてのデメリットが解決可能になればその案は実行可能なので、計画段階にうつれます。
「そんな余裕はない」思われたかたは、創業そのものをあきらめたほうがよいです。全財産を失うよりは、温存して時期を待つべきです。

勝ち残る方法の確認

案が決まったからといって、すぐに実行してはいけません。そのまえにまだまだ検討することがあります。
第一に、自分が本当にこの仕事に向いているのかを考えてください。いくら有利な事業といっても、気が乗らないなら長続きしないものです。滑り出しは上々でも段々悪化するようなときは、劇的な環境変化がない限り、当初の情熱を失うことが原因です。開業時には誰でも意気込みがあります。しかしそれが自然なものでなく、奮い起して作ったものなら長続きはしません。商売には必ず波があります。自分が好きでない仕事で、また、ずさんな計画で始めた場合は落ち込んでしまいます。好きなことを確実な計画で始めた場合なら、一時的な波は当然と受け止められ前向きに取り組むでしょう。 「石の上にも3年」といわれますが、事業が安定するまでには5年はかかるでしょう。その間平常心を保てるようにするには、自分の心を見定めることが必要です。本当に自分にあっているのか、そう思いたいと考えているだけなのか、これは何度も何度も自問自答を繰り返して初めて確信に至るものです。
第二には、その仕事で他企業よりも優位に立てるかという見極めが必要です。現在ではよほど特殊な仕事でない限り競争者がいます。その競争に勝ち抜いた人だけが成功者といわれるのです。マスコミで騒がれるような大成功でなく、今続いている企業はすべて競争に勝ち残った成功者なのです。新規参入するにはそれらの企業以上の力が必要なのです。自分の力と他人の力を正しく評価して、戦略を考え、それにどう対抗してくるか、そのときにはどうするか。あらゆる想定をしてこそ成功への道が開かれるのです。奇策は一度しか通用しません。道はあくまで正攻法で立てるべきです。
正攻法で勝てるか否かは、自分と相手の力の比較、企業間では有形無形の資産力と考えられます。資産力は次のようにあらわすことができます。

資産力=有形資産額 × 無形資産率
無形資産率>2なら成功、2≧無形資産率>1なら前途不明、無形資産率≧1なら失敗


有形資産額とは、いわゆる財産で、現金預金等のすぐに支払いに使える資産、土地家屋等の利用資産の合計です。多いほうがよいことは当然です。無形資産率とはあなたの信用・人望・才能等における競合相手との優劣関係です。内容は仕事によってかわりますが、例えば飲食店を始めるなら味覚の鋭敏さ、調理技術、素材の見分け方、盛り付けのセンス等が比率の構成要素として大きくなりますが、ネット販売をされるなら上記の要素はきわめて小さくなり、その代わりにホームページ上での絵画的センス、文章表現力、こまめに更新する努力等が大きくなります。具体的に数字に表わすことはできませんが要するに競合者よりどれほど優れていると顧客が認識してくれるかどうかということです。
無形資産率>2ということは競合者より2倍以上優れているということで、2≧無形資産率>1ということは他人より少し秀でているというレベルで、一応はやれるが強い競合相手が現れると負けるかもしれない状態です。当初は良かったが競合が激しくなって悪くなったというのは現在事業を続けているほとんどすべての人の感想ですから、創業を志す人はその道のプロを1としてそれを超える何かが必ず必要です。無形資産率が5にも10にもなるような人は、有形資産額が0に近いところからでも出発できます。
魅力的な新製品や新しいアイデアを事業化して世界的な事業に育て上げた方々はもちろん、名前までは知られていなくとも、フランチャイズチェーンを主催したり、特許・実用新案等の知的財産権を取得して資産家になられた方々は間違えなく無形資産力>2を超えています。そのような方々の事業計画には多くの賛同者が集まるでしょう。逆に多くの方は曖昧な計画で、友人親戚に出資や融資、保証を求めるため、人間関係が損なわれるのです。あなたがこの仕事を始めるなら成功間違えなしと周りの人が納得する計画こそ創業の最重要要素です。

創業の心得

以上の述べてきた創業の心得をまとめると以下のようになるでしょう。

「視野を広く視点を変えてあらゆる方向から見て全貌を掴む」
「理想から構想へさらに計画へと一歩ずつ前進する」
「すべてのリスクを見つけ完全に潰してから前進する」
「顧客の志向に合わせられる自分を作る」
「自分の無形資産を確認し、充実し、拡大し最大限に利用する」
「外部から見て他より優れていると認められる業態を作る」


みなさまのご成功をお祈りいたします。